虐待を受けながら育ち、大人になった「虐待サバイバー」が数多くいます。
小さな頃の傷は癒えず、無理矢理ふたをしたり、気づかないふりをしたりしてなんとか日々を生きています。
気持ちの奥の奥の方では常に傷はうずき、つらい日々と戦っています。
なんとかサバイバーとして生き残っても、今なお厳しい戦いを強いられています。
中には、大人になっても自分が虐待を受けた事実に気づかず、中年層になってから気がつき、そこから傷を癒していかなければならないという辛い目に遭っている虐待サバイバーも数多くいるのです。
2018年初頭、田中ハルは、Twitterを通じて『日本一醜い親への手紙 そんな親なら捨てちゃえば?』という本と、その本を編集した今一生と出会いました。
田中ハルが「自分にはこれから何ができるだろうか」と相談すると、今一生はこう言いました。
「写真を撮られるなら、虐待サバイバーとお茶会などを通じて会い、写真を撮らせてもらったらどうでしょう。それでWEB写真展をしてみては?」
発達障害を持ち、コミュニケーションを得意としない田中ハルには、写真を通じたコミュニケーションは少しだけ自信がありました。
そこで、2018年春から被写体希望の虐待サバイバーをネットから公募し、公園などで少しだけ会話も交えながら撮影を始めたのです。
2019年5月には15人の撮影を完了させ、web版『虐待サバイバー写真展』が完成。
1年間を通じて、ネット上で顔も名前も自分の経験談の文章も公開した虐待サバイバー写真展は、日本ではきわめて珍しいチャレンジでした。
そして、写真の出来栄えに感動した今一生は、田中ハルに新たな提案をしました。
「この写真をギャラリーに展示できないだろうか?」
それが、2019年11月に埼玉県での開催に動き始めた『虐待サバイバー写真展』です。
田中ハルは、埼玉で子ども支援活動を行っている団体「ほわいとらびっとはうす」の春華未来と出会い、埼玉で写真展を開催することで、会場付近の市民を巻き込んだ地域活性化の一助として、この事業を進めていくことになりました。
(※この写真展は、田中ハルを含む実行委員会「ほわいとらびっと」として主催し、進めている事業です)
埼玉は、児童相談所の相談受付件数のランキングで全国4位の県(※平成28年度の厚労省の資料による)。
埼玉県で『虐待サバイバー写真展』を開催することは、虐待防止を啓蒙するだけでなく、直接市民どうしが顔を見合わせながら少子化や子どもの権利を考えるチャンスになります。
そして、このように市民が地元に根差した民間の取り組みを始めることは、子ども虐待防止のアクションを全国へと波及させていくきっかけにもなります。
田中ハルは、こう言います。
写真を撮りながら思うのは、「生きていれば、私たちはどこへでも行けるし、何者にだってなれる」ということ。
どんなに苦しい思いを経験しても、生きていればそこから這い上がって、自由に生きることができます。
どんなにつらい思いをしても笑顔にもなれるし、日常を感じることもできる。
その日常は日々虐待を受けた子どもにとってはとてつもなく「尊い」もの。
小さい頃、どんなに欲しくても得られなかったものなのです。
そんな日常のようすが写っています。
親から離れられた人、これから離れる人に、この写真に写った人たちを見てほしい。
差し出した手を握り返してほしい。
その手は、助けを求める手でもあります。
苦しんでる時に、そっと寄り添ってください。
どんなにつらい思いをしても笑顔にもなれるし、日常を感じることもできる。
その日常は日々虐待を受けた子どもにとってはとてつもなく「尊い」もの。
小さい頃、どんなに欲しくても得られなかったものなのです。
そんな日常のようすが写っています。
親から離れられた人、これから離れる人に、この写真に写った人たちを見てほしい。
差し出した手を握り返してほしい。
その手は、助けを求める手でもあります。
苦しんでる時に、そっと寄り添ってください。
※これはサンプルです。ブログやプレスで使えるサンプル画像はコチラにあります |